ドッグフードの保証成分値ってどういうものなのかな?犬の成長に合わせて変えるべき?
このような悩みをお持ちの方へ、本記事では『ドッグフードの保証成分値について』や『犬のライフステージ別にみる保証成分値の目安』について解説します。
大切な愛犬が毎日たべるものだからこそ、ドッグフードは本当に愛犬の体に合ったものを選びたいですよね。
愛犬に合ったドッグフードを選ぶためには、私たち飼い主が成分表の表示について正しく理解する必要があります。
これから紹介する『ドッグフードの保証成分値について』や『犬のライフステージ別にみる保証成分値の目安』について知り、大切な愛犬の健康を守りましょう!
子犬(パピー期)、成犬(アダルト期)、高齢犬(シニア期)別に具体的な目安も紹介します!
犬のライフステージ別に見るドッグフードの保証成分値
ドッグフードのパッケージに記載されている「保証成分値」は、愛犬の健康を維持するために必要な栄養素がどれだけ含まれているかを示す重要な情報です。
これらの成分値は、犬のライフステージ(子犬、成犬、高齢犬)に応じて適切なバランスが必要になってきます。
ここでは、粗タンパク質、粗脂質、粗繊維、灰分、水分の5つの主要な成分に絞って犬のライフステージ別に解説していきます。
粗タンパク質、粗脂質、粗繊維、灰分、水分について
まずは、ドッグフードに記載されている栄養成分の基本項目について知っておきましょう。
ドッグフードには5つの主要な栄養素が含まれており、それぞれの役割を理解することが大切です。
主要な栄養成分
- 粗タンパク質:タンパク質は犬の筋肉や臓器を維持・修復するために必要な栄養素です。成長期の子犬や活発な成犬、または妊娠中の犬にとっては特に重要です。
- 粗脂質:脂質はエネルギー源となるだけでなく、皮膚や毛並みを健康に保つために必要です。ただし、過剰摂取は肥満の原因となるため、年齢や活動量に応じた適量を守ることが大切です。
- 粗繊維:繊維は消化を助け、便通を良くする役割を果たします。高齢犬にとっては便秘予防にも重要ですが、繊維の多すぎる食事は逆に消化を妨げることもあります。
- 灰分:ミネラル分を指し、特にカルシウムやリンが骨や歯の健康を支えます。多すぎると尿路結石のリスクが高まることがあるため注意が必要です。
- 水分:水分含有量も重要です。ドライフードの水分は約10%未満、ウェットフードでは75%以上が一般的です。
犬のライフステージ別でみる保証成分値の目安
「保証成分値」は、ドッグフードがライフステージごとに必要な栄養素をバランスよく含んでいるかどうかを確認する上で重要です。適切な栄養を与えることで、愛犬の健康をサポートし、病気予防や長寿を促進できます。
以下が、各ライフステージにおける目安です。
ライフステージ | 子犬(パピー) | 成犬(アダルト) | 高齢犬(シニア) |
粗タンパク質 | 最低22.5% | 最低18% | 最低18% |
粗脂質 | 最低8.5% | 最低5.5% | 最低5% |
粗繊維 | 最大5% | 最大4% | 最大5% |
灰分 | 約6%~8% | 約5%~7% | 約5%~6% |
水分 | 最大12% | 最大12% | 最大12% |
このあと、ライフステージ別に詳しく解説していきます!
1. 子犬(パピー期)の保証成分値
栄養の特徴
子犬は急速な成長と発達が求められるため、高いエネルギーと栄養素が必要です。特に、タンパク質や脂質が骨や筋肉の成長に欠かせません。
保証成分値の目安
- 粗タンパク質: 最低22.5% 子犬の筋肉や臓器の発達を支えるために、高タンパク質の食事が必要です。
- 粗脂質: 最低8.5% 脂質は成長と活動エネルギーの源であり、特に子犬にとって不可欠です。
- 粗繊維: 最大5% 子犬の消化を助けるために適度な繊維が含まれていることが望ましいですが、過剰な量は避けるべきです。
- 灰分: 約6%~8% ミネラルが豊富な灰分は、骨の発達に重要です。
- 水分: 最大12% 子犬の体は多くの水分を必要とし、ドッグフード内の水分も含めた水分補給が大切です。
これらの数値は、AAFCO(米国飼料検査官協会)による「子犬用栄養基準」を基にしています。AAFCOは、子犬が成長するために必要な最低限の栄養成分値を規定しています。
2. 成犬(アダルト期)の保証成分値
栄養の特徴
成犬は成長期が終わり、維持期に入ります。このため、エネルギーの過剰摂取を防ぎながら、健康を維持するためのバランスの取れた栄養素が重要です。
保証成分値の目安
- 粗タンパク質: 最低18% 成犬は筋肉の維持が主な目的となり、適度なタンパク質の摂取が重要です。
- 粗脂質: 最低5.5% 活動量に応じて、過剰な脂肪の摂取を避け、適切なエネルギー供給を行います。
- 粗繊維: 最大4% 消化機能を助けるために繊維が含まれていますが、量は控えめにするべきです。
- 灰分: 約5%~7% 成犬もミネラルのバランスが大切で、特に骨や歯の健康に必要です。
- 水分: 最大12% 十分な水分が体のバランスを保つために必要です。
成犬の保証成分値は、AAFCOの「成犬用栄養基準」に基づいており、健康を維持するために必要な栄養素の最低限の量を示しています。
3. 高齢犬(シニア期)の保証成分値
栄養の特徴
高齢犬は、代謝が低下し、関節や筋肉の機能維持が課題となります。そのため、低カロリーでありながら、関節や筋肉の健康をサポートする栄養素が求められます。
保証成分値の目安
- 粗タンパク質: 最低18% 筋肉の維持のために、高齢犬にも十分なタンパク質が必要ですが、腎臓に負担をかけないよう適量を守ることが大切です。
- 粗脂質: 最低5% エネルギーの摂取量を抑え、体重管理が重要となります。
- 粗繊維: 最大5% 消化機能が衰えてくるため、適度な繊維の摂取が消化を助けます。
- 灰分: 約5%~6% ミネラルバランスも骨密度維持に役立ちますが、過剰摂取は避けるべきです。
- 水分: 最大12% 高齢犬は腎臓機能が低下しやすいので、十分な水分摂取が健康管理に重要です。
高齢犬の保証成分値は、AAFCOのガイドラインおよびNRC(米国科学アカデミー・国家研究協議会)の「高齢犬用栄養基準」に基づいています。これらは、シニア犬の特有のニーズに対応したデータです。
実際のパッケージを見てみよう!
実際に我が家で食べさせている『オリジン』で解説します。
オリジン
オリジン(Orijen)はカナダのChampion Petfoodsが製造するプレミアムドッグフードで、特に高品質な原材料と無添加にこだわって製造されています。
犬の健康を第一に考え、自然に近い栄養バランスを提供することを目指している高品質といえるドッグフードです。
保証成分値を見てみよう!
実際に購入したパッケージにはこんな感じで記載されています。赤枠で囲ったところが保証成分値です。
ちなみにこちらのフードは全年齢対象となっています。
我が家では愛犬の体質に合わせてオリジンシリーズの中から「オリジナル」という商品を購入しています。
こちらの写真だと小さくて見にくいため、公式サイトより抜粋した保証成分値を記載します。
粗たんぱく質 38%以上
脂肪分 18%以上
粗繊維 5%以下
粗灰分 9%以下
水分 12%以下
カルシウム/リン 1.4%以上/1.1%以上
オメガ6/オメガ3 3%以上/1%以上
DHA/EPA 0.3%以上/0.2%以上
カロリー配分 代謝エネルギーは3860kcal/kg
(250 ml カップ1杯につき463kcal)
わかりやすいように、各ライフステージの目安の数字と比較してみましょう!
オリジンオリジナル | 子犬 | 成犬 | シニア | |
粗タンパク質 | 38%以上 | 最低22.5% | 最低18% | 最低18% |
粗脂質 | 18%以上 | 最低8.5% | 最低5.5% | 最低5% |
粗繊維 | 5%以下 | 最大5% | 最大4% | 最大5% |
粗灰分 | 9%以下 | 約6%~8% | 約5%~7% | 約5%~6% |
水分 | 12%以下 | 最大12% | 最大12% | 最大12% |
項目によっては目安の数値よりも若干多かったり少なかったりしますが、あくまで目安なので許容範囲内でしょう。
ただし、オリジンオリジナルはタンパク質が非常に豊富なので、肝臓や腎臓に持病があったり、活動量が極端に少なかったりする場合はもう少しタンパク質が少ないフードを選ぶと良いかもしれません。
また、脂質の量も多めですので、肥満ぎみの場合は低脂質なフードを選ぶと良いでしょう。
このように保証成分値を正しくみれるようになると、愛犬の年齢や体質に合わせてフードを選ぶことができるようになります。
愛犬の年齢に応じてフードも変えよう!
人間と同じく、犬の体も年齢とともに変化します。愛犬の年齢に応じた栄養素を適切に与えることで、大切な愛犬の健康を守ることができます。
本記事で紹介している数値はあくまで目安です。年齢だけでなく、活動量などによっても変わってきます。ここでのデータを参考にしつつ、愛犬の体調を見ながらフードの種類や量を調節してみてください。
大切な愛犬を日々見ている飼い主さんの目こそが、一番重要なデータになります!
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