人間に死ぬほどの目にあわされたのに
なんで地縛霊になってまでー
人間に可愛がられたいなんて思えるの?
本文より引用
主人公の氷が引っ越してきたそこは、かつて悪徳柴犬ブリーダーにより自由と命を奪われた柴犬たちの地縛霊がでるアパートだったー。
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シバつき物件あらすじ
「ホラー音痴だけど、犬は苦手」な主人公の女の子百瀬 氷(17)。
ある日一人暮らしをするために、家賃が4,800円と激安の訳アリ物件を内見しに行きます。
物件のチラシには「幽霊と同居可の方」という条件があるものの、「ホラー音痴」の氷には全く問題なし!
…と思っていざ幽霊とご対面したら、なんとそこにいたのは目つきの悪い柴犬の地縛霊『通称:ジバ犬』。
犬が苦手な氷はいったん入居を辞退しようとしますが、他の入居者から「ジバ犬は成仏させることができる」と言うことを知り、この部屋への入居を決意します。
氷の入居した部屋にシバられている柴犬の地縛霊(ジバ犬)の名前は「むうちゃん」。(ずっとムウッとした顔をしてるから)
サクッと成仏させて平穏で悠々自適な生活を送るはずだった氷ですが、このジバ犬のむうちゃんの成仏は、一筋縄では行きません。
最初はむうちゃんの扱いに四苦八苦していた氷ですが、一緒に過ごしていくうちに、だんだんと2人(1人と1匹)はコミュニケーションを取れるようになって行きます。
むうちゃんを速攻成仏させる予定だった氷の気持ちにも、徐々に変化が表れて行きーーー!?
柴あるあるがたくさん散りばめられている漫画です。
笑えるところもたくさんありますが、犬の生い立ちや純粋さに涙なしでは読めません。
私は自分の飼い犬と重ねてしまい、何度も号泣しました。
他の部屋にでるジバ犬たちも個性豊かで見ごたえありますよ☆
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なんで柴犬たちは地縛霊になったの?
悪徳ブリーダーに酷い扱いを受けてきた柴犬たちは
『めいっぱい愛されたい』
という未練のため地縛霊になってしまったようです。
人間の手によって命を奪われたのに、「人間に愛されたい」という純粋な柴犬たちの気持ちが涙を誘います。
もうこの経緯だけで涙…。
酷いことをするのも人間だけど、犬たちの心を救うのもまた人間なんです。
涙腺崩壊ポイント
ここからは個人的に涙したシーンを紹介します。
多少のネタバレが入っているので、知りたくない人は読み飛ばしてね!
成仏した世界に「お前いる?」と氷に問いかけるむうちゃん
※こちらのシーンはシバつき物件1巻に収録されています。
氷がむうちゃんに
「何も苦しくない辛いことがない世界にいけるとしたら…いきたい?」
つまりは
「成仏したい?」
と聞いたとき
むうちゃんの答えが
「…その世界ってお前いる?」
の一言でした。
これはつまり、氷がむうちゃんにとって
かけがえのない存在になっていることを表しています。
ずっと独りぼっちで過ごしてきたむうちゃんに、大切な存在ができた瞬間でした。
きっと私たちが一緒に過ごしている犬たちも、私たち飼い主をそんなかけがえのない存在だと思っているに違いありません…。
願望かもしれませんが、やはり犬にとって飼い主とはそういう存在だと私は思います。
ずっと独りで過ごしてきたことによる弊害
※こちらのシーンはシバつき物件1巻に収録されています。
氷にはじめてのなでなでをしてもらったむうちゃんは
「もっとなでなでして欲しい!」
と催促します。
しかし、氷がそれに応じてむうちゃんの頭をなでようとしたときに
むうちゃんは興奮のあまり
「わあっ」
となってしまい、氷の手に噛みついてしまいました。
これ、本来は嬉しい時やかまって欲しい時に興奮してアマガミをする行動なのですが、
ずっと独りぼっちで過ごしてきたむうちゃんは加減を知りません。
他の部屋のジバ犬たちは複数で過ごしてきたのに対し、
ずっと部屋に独りぼっちだったというむうちゃんの悲しい過去が強調されていて非常に切なくなってしまいました。
と、同時にやはり犬は幼いころから社会化が必要と言うことも再認識させられました。
本来群れで行動し、親兄弟犬たちとじゃれ合いながら加減と言うものを覚えて行くはずの犬ですが、
昨今は人間側の
「小さい方が可愛いから」
「高く売れるから」
という、どうしようもなく愚かな事情により、
かなり早い段階で親兄弟から引き離されてしまうのが現実です。
そこで問題になってくるのが、他の犬との関わり方や、嚙み方の加減を知らない犬に育ってしまうということ。
親犬と早くに引き離され、長い間狭いケージに入れられて過ごしてきた犬は、精神的に不安定に育ってしまうことも多いです。
そしてそれが人間側がよくいう「問題行動」として表れてしまうんですね。
このむうちゃんの行動は、現実世界の現状を反映しているようにも思えます。
でも反面、
「なでなでしてもらう喜びを初めて知った」
という感動的なシーンでもあるんですよ(^^)
私も向日葵をもっとたくさんなでなでしてあげよう(涙)
飼い主、ちょっとウザイ…。
…そういうとこ、さすが柴だよね。
※現在は生後56日を経過しない犬猫の販売・展示は禁止されています。
「キモイ」って何?せっかく飼い主ができると思ったのに待っていた悲しい一言
※こちらのシーンはシバつき物件1巻に収録されています。
実は氷が入居する約半年前に、むうちゃんがいる部屋を内見しに来た女性がいました。
自称豆柴好きのその女性は、年齢こそ書いていませんが20代~30代前半くらいでしょうか。
ロングヘアでミニスカートを履き、香水の香りをプンプンさせた女性です。
その女性がむうちゃんに手を差し出した瞬間、
むうちゃんは香水の匂いに思わず
「くさっ」
と叫んでしまいます。
香水の香りのせいでくしゃみが止まらないむうちゃん。
これに気分を悪くした女性は
「キモッ」
「しゃべるなんてきいてない!」※この漫画のジバ犬たちはしゃべれます
「とにかくこんなきもいのと住めねえわ!」
と態度を一変させ、怒って出て行ってしまいました。
この言葉にむうちゃんは
「…また飼い主なし?」
「キモイって何?」
と大家さんに問いかけます。
『キモイ』の意味がわからなくても、悪く言われたということはわかったのでしょう。
お耳がシュンとしてしまっているむうちゃん。
また、
「…また飼い主なし?」
の言葉から、これまでも同じようなことがあったことを連想させると同時に、顔には出さずとも、ずっと飼い主になってくれる人を待っていることが伺えます。
…泣ける。
そして女性が付けていた『香水』ですが、実際に犬にとって強い香りは害があります。
人間が良い香りだと思っている場合でも、犬には刺激臭になってしまっていることはよくあることです。
なんたって犬の嗅覚は、人間の嗅覚の1,000~1億倍も優れているんです。
私たちも、犬(動物)と生活を共にしている場合は気を付けないといけませんね。
犬にとって禁忌となる香りもありますから、注意が必要です。
あと、相手が犬だからってやっぱり言葉には気を付けないといけないよね。
言葉はわからなくても、感情は伝わりますからね。
ちなみに犬って4歳児並みの理解力があるんですよ!
(犬種や個体によってはもっと賢い子ももちろんいます)
「あれ?」部屋から出られないことを知ったむうちゃんの表情
※こちらのシーンはシバつき物件2巻に収録されています。
氷は転校を機に、むうちゃんのいる部屋に引っ越してきたのですが、いよいよ新しい学校へ登校をする日がやってきます。
しかし、過去のいじめの経験から学校に行くのが不安で緊張する氷。
登校前日の夜、寝ている間に
『学校に行くのが怖い』
とうなされて涙を滲ませていました。
そんな氷の様子をみていたむうちゃんは翌朝、
「俺もいく」
と氷と一緒に学校へ行こうとしますが、玄関を出ようとした瞬間、見えない壁に阻まれ、家から出ることができません。
どんなに頑張っても家からでることができないむうちゃん。
自分で地縛霊と言うことを認識していないのでしょうか…
「あれ?」
と、なぜ先に進めないのか理解できずに悲しそうな表情をします。
普段ムッとしているお顔が困惑の表情になったのにも胸を押しつぶされそうになりましたが、
その表情も去ることながら…
お耳はシュンとし、尻尾もだらんとしてしまったその後ろ姿が寂しさを強調し、さらに胸がキュッとなってしまいました。
このあとも氷のために、怪我をしながらも何時間も頑張って家から出ようとしていたんですよ。
むうちゃんは優しいね。
初めて出来たお友達に「キライ」と言われ、必死に涙をこらえるむうちゃん
※こちらのシーンはシバつき物件2巻に収録されています。
氷の計らいで、お隣のジバ犬(柴犬の地縛霊)7匹とお友達になった、むうちゃん。
ずっと独りぼっちで過ごしてきたむうちゃんは、初めてできたお友達に喜びを隠せません。
そんな中、お友達のうちの1匹シロちゃんが大切なぬいぐるみを貸してくれました。
喜びが爆発してしまったむうちゃんはつい興奮して
「わあっ」
となってしまい、ぬいぐるみを破いてしまいます。
宝物を壊されたシロちゃんは泣き出してしまい、他の6匹のジバ犬たちにも責められてしまうむうちゃん。
悪いことをした自覚はあり、謝ろうとした矢先、
「むうなんかきらい!」
と言われてしまいます。
目を潤ませながらも、必死に涙をこらえるむうちゃん。
これ、一番泣いたところです。
お友達ができて、すごく嬉しかったのに…
そのお友達に「きらい」と言われたむうちゃんの気持ちを想像したら…
切なすぎる…。
これ、向日葵に置き換えて考えたら涙が止まらなかったです。
それは向日葵が友達付き合い下手だと言いたいのかな?
…上手な方ではないよね。
むうっ。
むうちゃんの目からポロっとこぼれた初めての涙
※こちらのシーンはシバつき物件2巻に収録されています。
ある日、氷が熱を出してしまい、寝込んでしまいました。
その様子を心配したむうちゃん。
氷のために薬を探しに行きますが、自分の力だけではどうにもできないことを思い知らされます。
氷のために頑張ったけど上手くいかず、どうしたらよいのかわからなくなってしまったむうちゃん。
最後に大家さんに助けを求めますが、
そのとき
「俺…どうする?」(※たぶん「どうすればいい?」の意)
と涙をこぼします。
独りぼっちにも、酷い言葉にも涙を見せずに耐えてきたむうちゃんが、大切な飼い主である氷のために初めてこぼした涙。
その想いの強さに私も涙しました。
犬って本当に飼い主に対して一生懸命ですよね。
飼い主が全てと言っても過言ではないんです。
皆さん、愛犬を今以上に大切にしましょうね!
向日葵~!大好きだよ~!!
…うざっ。
むうっ。
↓【シバつき物件】が立ち読みできます↓
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コソッと言わせて
これ、【シバつき物件】を読んだ人にコソッと問いかけたいのですが…
シバつき物件2巻の第7話ー私のいいところー
でむうちゃんがケチャップを部屋中にぶちまけるシーン…
あれって氷を元気づけるためですよね?
…そうですよね?
だって氷が
「これ(ケチャップ)かけとけば何でも最高になるの」
って言ったから…。
自分もケチャップまみれになって、部屋も…。
私の考えすぎ?
皆さんはどう思いました?
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